アクアポリスQ

アクアポリスQ

アクアポリスQ

津原泰水の新作を読む。ビルディングスロマン、という帯にちょっといつもとは違うのかな、という意識はあったけど、だいぶ違いました。アクアポリスという海上都市に住む少年が主人公。海上都市は、量子コンピュータに制御された無数のケーブルでバランスをとっている。だが、やはりコンピュータでんも制御だけではうまくいかないんですね。若干去年読んだ小説にもこういう感じのSFがあったのを思い出しました。そのへんの展開は津原小説らしさもあるんですが……。とてもこぎれいにまとまりすぎていて、津原ファンとしては若干、物足りない気もしました。