天国の鍵

天国への鍵 (ハヤカワ文庫NV)

天国への鍵 (ハヤカワ文庫NV)

うーんすばらしい。帯を見たときは最近流行のキリスト教ダヴィンチコード的なものかな、と思ったのですが、実際には全然予想と違いました。主人公が泥棒というのがけっこういい味付けで、予期せぬ展開で巨大な陰謀に巻き込まれていく前半、陰謀の正体が明かされ驚愕のラストへ突っ走る後半と、メリハリのついたストーリー展開とあいまって、今までに読んだことのない新鮮さを感じつつ読みました。謎、宗教、オカルト、陰謀、スリル、サスペンス、ファンタジー……etc. ありとあらゆる要素が無理なく盛り込まれていて最後までまったく飽きませんでした。この手の話にしてはラストもきれいでよかったです。読み始めてしまえば本の分厚さを忘れて一気読みです。