DIARY OF THE DEAD

ロメロファン待望の最新作は、最近だとクローバーフィールド、RECなどで採られた手法（＝映画の登場人物の視点）によるゾンビ映画。ある森でホラー映画の撮影をしていた学生たちが、撮影中にラジオから聴こえてきた異常事態に驚き、その中のひとり（ドキュメンタリー映画の監督志望）が街で起こる恐怖の出来事を撮影して行く、というもの。

事態を飲み込めずニュースを信じない者が出たり、ネット上では一般人があげた陰惨な動画が多数アップされたり、現代もきちんと取り込みつつ、ラストは痛烈なメッセージもなげかけて終わる。地味だが味わい深い（？）すばらしいゾンビ映画だ。さすがだ。続編も決まったらしいので楽しみに待ちたい。

映画のおもしろさはもちろんだが、今回さすがロメロ！とうなった点がある。ブレアウィッチ、クローバー〜、RECと決定的に違うのはこの手法の欠点を補うカメラワークのうまさ。途中から撮影する人が二人になったり、鏡などをうまくつかったりと、ひとつの視点による単調さを防いでいる。