ブラインドネス

世界中の人々から視力が奪われていく中、ジュリアン・ムーア演じる主人公だけがなぜか目が見えている。彼女はどんどん荒れて行く世界と人々の心を目の当たりにしながらも何とかしようとしていくというストーリー。実は見えなくなっているのではなく、見えなかったものが見えていっている、というのが味噌なんですね。けっこう辛いシーンがいっぱいあるけどラストはちょっと泣けます。老人が見えてしまうのがもう怖くない、と言い切っているのが印象的。ジュリアン・ムーアに待ち受ける試練=今度は彼女の番だ〜というのはとても深い意味がこもっていて、自分が彼女の立場だったら……と思うと少し空恐ろしさを感じました。だって彼女だけが経験していないんですもんね。まあ、いい映画でした。誤解を恐れずに言えば、これはロメロがつくっているゾンビ映画の根底にも通じるものがあると思うのですが。


予告で流れた「地球が静止する日」(原作は短篇だけど、どうやって長編映画にしているのか気になる)と「ワールド・オブ・ライズ」はおもしろそうでした。


日本の映画業界は東宝が一人勝ちだそう。勝てば運転資金ができてまた大きなプロジェクトを組める。負ければどんどん次も縮小していく。当たり前なんだけど本当にどうなるのかこの不景気。すかいらーくもたいへんみたいだし、サイゼリヤデリバティブで153億円の損失とか。ネットで調べたら豪ドルのデリバティブで損していてびっくり。うちもデリバティブじゃないけど豪ドルの外貨預金で損しているからなあ。額が小さいからまだ破綻はしないけど(笑)。