走ろうぜ、マージ

走ろうぜ、マージ

走ろうぜ、マージ

著者がだいぶ前から犬のための居を移していたのは知っていました。そしてこんな本が出たのを目にして……嫌な予感がしていました。やっぱりなくなっちゃったのかな……と。きっと悲しい話だ。つらい話に決まっている。そう思って読むのをためらっていたら、結局その本をもらってしまい……ついに読み始めてしまいました。馳さんらしい犬との接し方。そして、並々ならぬ看護の日々のようす。癌に侵された犬の末期の苦しみに、最後まであきらめず苦痛をやわらげてあげようとしている後半は涙が止まりませんでした。犬を飼っていたら……犬を愛していたら、いつかは来る別れのとき。馳さんの文が、涙をこらえて書く文が余計に悲しみの大きさを感じさせます。下手なしつけ本より、この本を読んだほうが犬と人間のよりよい関係を築けるかもしれない、真剣にそう思いました。


この本を読む前にバーニーズは短命であり、またマージがかかったような癌になりやすい犬種だということをどこかで聞いていました。パピヨンにもいくつかかかりやすい病気、なりやすい怪我があります。そういった知識があるかないかでちょっとしたところから予防できることもあります。少しでも長生きしてほしいから、たっぷり遊んであげるのはもちろん、これからもいろいろ勉強していこうと決意したのでした。