金剛石のレンズ

金剛石のレンズ (創元推理文庫)

金剛石のレンズ (創元推理文庫)

かなり美文体(翻訳だけど、原文も結構装飾が多いに違いない)。最初はとっつきにくかったけど、慣れてくるとその奇想ぶりに驚かされ、短篇ならではのおもしろさも凝縮されていて本当に楽しめた。帯に書かれていた変幻自在の魔術師という著者の形容は間違いではありません。こんな才能が33歳で夭折していたとは。しかもいろいろネットで調べるとアメリカの短篇小説の流れを変えた、と言われるほどの人物だとか。14篇、全部好きですが、特に「手から口へ」は雰囲気があって最高。ちょっと不思議の国のアリスみたいな感じもあります。☆☆☆☆☆